自由民主党(じゆうみんしゅとう、略称:自民党、自民、英語: Liberal Democratic Party、LDP)は、日本の政党。
1955年に自由党と日本民主党が保守合同して成立した。第二次世界大戦以前の二大政党である立憲政友会と立憲民政党の流れを汲んでいる。
結党以来、一時期を除いてほぼ一貫して国会で多数を占め、政権与党の立場であったが2009年の総選挙で敗北して野党となった。2011年10月現在では衆議院・参議院両院で民主党に次ぐ第2会派を形成している。
自民党は自由と民主主義を基盤とした議会政治のもとで、特定の階級代表ではなく、幅広い国民の支持を獲得したうえで行動する国民政党であり、日本の歴史と伝統を尊重しながらも、時代に合わなくなったものは改める保守政党であると標榜している。
党の運営体制としては選挙区に複数候補を立てる必要のある中選挙区制のもとでは、党本部の統制が弱く、政治家個人の後援会や派閥が選挙の中心になった。過半数確保のために派閥が競って候補を立てることで、党全体としてはプラスに働くことが多かった。反面、同じ党といえども選挙区のライバルとして激しい対立を伴う選挙となったり(上州戦争、森奥戦争、など)、互いに有権者の歓心を買うため、金権政治の温床ともなった。選挙制度が小選挙区比例代表並立制となった現在は党本部の統制力は強まっている。
菅直人・鳩山由紀夫が結党した民主党や小沢一郎の作った自由党が登場した後は、党の正式名称である「自由民主党」を使うと混同される恐れがあるため、略称の「自民党」または「自民」を使う頻度が増えている。機関紙も、それまでの『自由新報』から『自由民主』に改題した。なお、野党となった2009年9月、党の政権構想会議で「自由民主党」に「世論の拒否反応がある」との理由で党名変更論が出た。、「和魂党」「自由新党」等の新党名が提案されたが批判が相次いだ為、結果として改名はされなかった。
広報宣伝用として「明るい太陽のもとで、自由にのびのびと暮らす人びと」と名づけたシンボルマークを用いているが、正式な党章は紫地に白線で「十四弁陰菊花紋章の中央に『自民』のモノグラム」である。
外交安全保障政策は2009年民主党への政権交代以前およそ50年にわたり政権政党であったことから、外務省の意向を重視し、外務省内の要請に従った外交政策を展開してきた。
そのため、自民党の外交政策は各政権によって多岐にわたり、自民党としての外交に関する統一的見解は2011年現在確立されていない。
自民党の前身である自由党の政権を執った吉田茂総理はその前職が外務省外交官であったことから党の外交政策は外務省の意向に従う形がほぼその時期に確立された。そのうち大きなものとしては日米安全保障条約に基づくアメリカを中心とした外交、政府開発援助(ODA)政策による南アメリカ諸国を中心とした開発途上国への経済支援などがある。
2005年(平成17年)11月22日の党大会で理念と綱領を発表した。綱領では「新憲法制定(復古的改憲論・押し付け憲法論を唱える)」「質の高い教育(日本教職員組合を敵視)」「小さな政府」「持続可能な社会保障制度」「治安の安定」「食糧・エネルギーの安定的確保」「国際競争力の強化」「循環型社会」「男女が支え合う社会(ジェンダー是認と純潔教育推進)」「生きがいとうるおいのある生活の実現」を掲げた。
ネット検閲に積極的な立場をとり、2009年(平成21年)7月には、有害情報の総合的な法規制とブロッキング制度を提案した。
2010年(平成22年)1月24日、グランドプリンスホテル赤坂にて行われた、第77回定期党大会にて新綱領を決定した。新綱領では、
我が党は常に進歩を目指す保守政党である。
我が党の政策の基本的考え。
我が党は誇りと活力ある日本像を目指す。
を打ち出した。
民主党が打ち出した「定住外国人に地方参政権を付与する法案」には明確に反対の方針を打ち出し、在日米軍普天間飛行場の『普天間基地代替施設移設問題』では、日米合意に基づき、沖縄県名護市の辺野古沖(キャンプ・シュワブ)に移設するよう求めている。与党民主党に対しては、献金・基地・経済の「3K」で追い込み、2010年(平成22年)の第22回参議院議員通常選挙にて参議院の過半数を占める事を目的とする方針である。
2010年(平成22年)2月5日に「外国人参政権付与法案、断固反対します!」(「地方」の文字はない)とホームページに載せ、法案を「日本を崩壊へと導く『天下の悪法』」と呼び、外国人地方参政権に反対することを明確にしている。
日本教職員組合については「今日の偏向した教育の最大の原因。一日も早く教育現場を正常化し、日本の歴史と伝統を重んじる教育を目指す」と批判している。
現時点では直ちに原子力発電所がなくなると日本経済に打撃として、既存原発の当面の維持・補強化と、老朽原子炉の廃炉含め政府の原発新増設計画の多角的見直し・代替エネルギーの更なる推進の両立を党是とする。
| 財界団体 | 日本経済団体連合会(日本経団連)、日本商工会議所(日商)、経済同友会:有力企業・経営者は基本的に自民党支援であり、「民主主義維持のためのコスト」として国民政治協会への政治献金も強く求められている。「経済同友会」と、日本経団連の前身の一つである「日本経営者団体連盟」(日経連)は、かつて保守合同を強力に促したことでも知られる。ただし、1993年の非自民による細川政権成立後は、「日本経団連」は公式には必ずしも自民支持ではなかった。しかし、2005年の第44回衆議院議員総選挙では、奥田碩会長は自民党単独支持を表明した(より正確には、奥田個人の発言という形を取り経団連としての支持表明ではなかったが、事実上そのように報道された。実際に、奥田会長のトヨタ自動車を始めとして、経団連の主要な企業の多くが自民党を支援した)。近年は、郵政民営化や日本道路公団民営化、労働者派遣法の規制緩和、官民競争入札制度の導入、ホワイトカラーエグゼンプションなど経団連が支持する新自由主義経済政策が積極的に導入または導入に向けて議論されるなど、自民党と経団連の協力関係は小泉竹中路線の時代には堅かったとされる。 |
| 業界団体 | 日本医師会:2009年政権交代後は会長・副会長でねじれ状態にある。翌年の参院選では民自みで組織内候補が分裂した。 日本看護連盟:政権交代後は特に同連盟の政治団体である看護協会が強く協力関係を留めた。 日本薬剤師会:薬剤師でつくる業界団体。2010年の野党転落後の参院選でも看護連盟と共に組織内候補を当選させている。 日本歯科医師会:医師会に次ぐ支持団体であったが、政権交代前後で「与党支持」の方針によって現在は地方支部の一部支持に留まる。 大樹全国会議:全国特定郵便局長会(全特)とそのOBで作る政治団体である大樹かつては会員11万人超と自民党最大の支持母体であったが、郵政解散後に大量脱会が相次ぎ現在は数千人規模となっている。大多数は、同組織内議員である長谷川憲正参議院議員(国民新党)が立ち上げた政治団体である大樹全国会議に移った(これとは別に、国民新党自体も職域支部「憲友会」を作っている)。もっとも、与野党隔てなく関係を重視する観点から、大樹全国会議も自民党との関係作りに腐心している状況である。 全国貸金業政治連盟:全国貸金業協会の政治団体。与党を中心に政治献金・パーティー券購入などを行っている。 全日本遊技事業協同組合連合会(全日遊連)および日本遊技関連事業協会(日遊協):自民党遊技業振興議員連盟(自民党パチンコ議連)に所属する議員を通じて、パチンコ業界と関係を築いている。また、11名の議員がパチンコ・チェーンストア協会の政治分野アドバイザーを務める。 電気事業連合会:個々の電力会社が“役員の自発的行為”という形で個人献金を行なっている。加盟9社のうち沖縄電力幹部だけが献金をしていない。 |
| 宗教団体 | 神道政治連盟:神社の政治団体。「古きよき日本の歴史・伝統・文化の復権」のための支援をしている。 創価学会:(連立政権相手であった公明党の支持母体):1999年以降公明党が連立政権に参画し、公明党の支持母体である創価学会とそれぞれ衆院小選挙区と参院比例区のバーターを中心に選挙協力が進められてきた。第45回衆議院議員総選挙にて自民党惨敗後、公明党は自民党との選挙協力のあり方を根本的に見直す意向を示している。新宗連と創価学会の対立において組織票・選挙協力の駆け引きが錯綜しているときもある。ただし初めて最大野党として迎えた大型国政選の第22回参議院議員通常選挙で参議院一人区21勝8敗と大きく勝ち越した背景には各都道府県連レベルでの自公選挙協力(学会支援)が有った事が政界関係者の周知の事実である |
| 組合系 | 農業協同組合、漁業協同組合 全日本教職員連盟:保守系の教職員組合。民主党の支持母体である日本教職員組合とは対極の政治スタンスに立つ。 |
| 政治思想系 | 日本会議:結成当時より党是は改憲であり、「GHQによる押しつけ憲法の廃止 - 自主憲法の制定」を唱え、また党綱領にもその旨定めている(→押し付け憲法論)。 |
| 選挙 | 当選/候補者 | 定数 | 備考 |
|---|---|---|---|
| (結党時) | 299/- | 467 | 「自民党のあゆみ」による |
| 第28回総選挙 | ○287/413 | 467 | 追加公認+11 |
| 第29回総選挙 | ○296/399 | 467 | 追加公認+4 |
| 第30回総選挙 | ○283/359 | 467 | 追加公認+11 |
| 第31回総選挙 | ○277/342 | 486 | 追加公認+3 |
| 第32回総選挙 | ○288/328 | 486 | 追加公認+12 |
| 第33回総選挙 | ●271/339 | 491 | 追加公認+13 |
| 第34回総選挙 | ●249/320 | 511 | 追加公認+12、死去-1 |
| 第35回総選挙 | ●248/322 | 511 | 追加公認+10 |
| 第36回総選挙 | ○284/310 | 511 | 追加公認+3 |
| 第37回総選挙 | ●250/339 | 511 | 追加公認+9 |
| 第38回総選挙 | ○300/322 | 512 | 追加公認+4、新自由クラブより合流+5 |
| 第39回総選挙 | ○275/338 | 512 | 追加公認+11 |
| 第40回総選挙 | ●223/285 | 511 | 追加公認+8、離党-3 |
| 第41回総選挙 | ○239/355 | 500 | |
| 第42回総選挙 | ●233/337 | 480 | (連立政権では過半数維持) |
| 第43回総選挙 | ●237/336 | 480 | 追加公認+4、保守新党より合流+4 |
| 第44回総選挙 | ○296/346 | 480 | 翌年の復党合流+11 |
| 第45回総選挙 | ●119/326 | 480 | 離党-4、繰上当選+2、補選当選+1 |
| 選挙 | 当選/候補者 | 非改選 | 定数 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| (結党時) | 118/- | - | 250 | 「自民党のあゆみ」による |
| 第4回通常選挙 | ○61/118 | 61 | 250 | 追加公認+2、死去-2、非改選入党+2 |
| 第5回通常選挙 | ○71/101 | 62 | 250 | 追加公認+2 |
| 第6回通常選挙 | ○69/100 | 73 | 250 | 追加公認+1 |
| 第7回通常選挙 | ○71/95 | 69 | 250 | |
| 第8回通常選挙 | ○69/93 | 68 | 250 | |
| 第9回通常選挙 | ●63/94 | 72 | 252 | 追加公認+1、繰上当選+1 |
| 第10回通常選挙 | ●62/95 | 64 | 252 | 追加公認+1 |
| 第11回通常選挙 | ○63/77 | 61 | 252 | 追加公認+3、離党-2 |
| 第12回通常選挙 | ○69/77 | 66 | 252 | 追加公認+1、非改選入党+1 |
| 第13回通常選挙 | ○68/90 | 69 | 252 | |
| 第14回通常選挙 | ○72/83 | 71 | 252 | 追加公認+2 |
| 第15回通常選挙 | ●36/78 | 73 | 252 | 追加公認+2 |
| 第16回通常選挙 | ○69/82 | 39 | 252 | 追加公認+1 |
| 第17回通常選挙 | ●46/66 | 65 | 252 | (連立政権では過半数維持) |
| 第18回通常選挙 | ●44/87 | 59 | 252 | 追加公認+2 |
| 第19回通常選挙 | ○64/76 | 47 | 247 | (保守党5と統一会派) |
| 第20回通常選挙 | ●49/83 | 66 | 242 | (連立政権では過半数維持) |
| 第21回通常選挙 | ●37/84 | 46 | 242 | 入党+1、離党-12、議員辞職-1 |
| 第22回通常選挙 | ○51/84 | 33 | 242 | 離党-1 |